夕されば  門田の稲葉  おとづれて  

   芦のまろやに  秋風ぞ吹く

                     大納言 経信  


<現代語訳>

 夕方になると、
 門前の田の稲の葉に
 そよそよと音を立てて風が吹き渡ります。

 その風が、芦葺きの小屋にも吹いてくることです。



<解説>

 第七十一番。

 出た、係り結び(笑)

 秋を詠んだ歌ですが、同じ秋を詠んだ第七十番とは、やや趣が異なります。
 良暹は秋の寂しさを主題に置いた歌なのに対し、
 秋の夕暮れに吹く風の爽やかさを目や耳で捉え、
 それを表現している経信のこの歌は絵画的でもあります。

 目の前の田んぼに、向こうから風がさーーーっとやってきて、
 その風が小屋を揺らして去っていった、と、こんな感じでしょうか。

 ちなみに「ぞ」「吹く」が、カ行四段活用連体形の係り結び(笑)





 Satty

 私の世話している猫、サティ。
(私を世話しているわけではありませんよ (笑))
 彼女はでっかいです。

 うちの近所にはどうやら5、6匹の猫が生息しているらしいですが、
 おそらく、その中でも最大です。
 でも、トロいので(笑)、苛められているらしいです。

 さー(愛称)、元気出して。






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