花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身よにふる ながめせしまに
小野小町
<現代語訳>
桜の色もすっかり衰えちゃった、
空しく長雨を眺めて物思いしている間に。
そして、私の容色も衰えてしまったみたいだし…。
<解説>
第九番。
出ました。謎の女、峰不二子 小野小町。
藤原定家に「古今第一の歌なり」と称されたこの歌は、
桜花の色の衰えに寄せて、
我が身の容色の衰えを嘆いているとされています。
「妖艶な美さえ漂う」との評価もあるこの歌ですが、
本当に嘆くほどの美貌だったんでしょうか、小町さん。
掛詞、縁語、倒置法などが使われていますが、
面倒なので解説は省略します。
「老いない」よりも「美しく老いる」こと。
お肌の衰えを感じ始めたら、まずはスキンケアをしっかりと、ですね。
警 察
先日、有休を取った折、知人の代理で
警察署に遺失物の受け取りに行きました。
それというのも、窓口が平日しか開いていないため、
仕事の関係上、自分で取りに行きたくとも
行くことが不可能らしいからです。
何故かいつも暗く感じる警察署に入り、
案内された窓口に行くと、
30絡みの受付嬢が出迎えてくれました。
猫目:「代理で取りに来たんですけど。」
受付:「では、委任状をお持ちですか?」
…委任状?何それ?
何でも、本人以外の者が(たとえ家族でも) 受け取りに来た場合には、
代理人に全てを依頼する旨の一筆を持参しなければならない、とのこと。
きちんと承諾を得ていること、本人と同じ会社で、同じ寮に住んでいること、
今度はいつ取りに来られるかわからないこと、等々、
何とか説得を試みたのですが、
「委任状を持ってきてください。」の一点張り。
お話にもなりません。
問題の「委任状」に記載する内容を以下に記すと、
・「委任状」というタイトル
・「自分が来られない理由と代理人に全て委任する旨」
・住所、氏名、電話番号
・印鑑
が必要なんだそうです。
まさに「何ソレ?馬鹿じゃない?」の世界。
IT 大国がどうこう言われているこのご時世に、手書きの委任状?
ムカつくやら呆れるやら可笑しいやら。
思わず笑ってしまって、受付の人に怪訝な目で見られるし。
で、仕方ないので、その「委任状」なるものを
電話で本人に用意させ、彼の職場まで取りに行き、
再度窓口を尋ねることとなりました。
今回の敗因は本人の印鑑を借りていかなかったことです。
要は、書いたのが誰であろうと「委任状」があればいいわけです。
(ちなみに、電話ですらダメらしい)
直前に本人名義の委任状を作製し、ハンコをポンと押して渡してやる。
必要とされているのは、ただこれだけです。
で、思いました。
市井の役所以上に「お役所仕事」なのは、間違いなく警察であろう、と。
本気で思いましたもん「馬鹿じゃねぇの?」って。
「規則」なのは判るけど、もっと色々あるんじゃないの?
大体、そんな説明は遺失の紙のどこにも書いてないし…。
本当に、旧体制をダラダラ維持しているだけって感じ。
警察、使えな過ぎ。
これじゃダメだよ、小泉さん…。
皆さんも、落とし物を代理で取りに行くときには、
相手のハンコと筆記用具、それに、紙を1枚持参した方がいいですよ。
紙なんて、裏が白いチラシで全然構いませんから。
歌とは何の関係もないですね…。
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