春過ぎて 夏来にけらし 白妙の
衣ほすてふ 天の香具山
持統天皇
<現代語訳>
春が過ぎて、もう夏が来たようですね。
夏になると白い衣を干す、と言われている天の香具山に
真っ白い衣が干してあるのが見えることです。
<解説>
第二番。
持統天皇は第四十一代の女帝です。
女性らしい、繊細で清々しく爽やかな歌です。
天の香具山は大和三山のひとつ。
残りのふたつは畝傍山と耳成山です。
白妙の衣が神々しいまでに白く輝いている様が
まるで目に見えるようです。
ちなみに、万葉集に記載されているこの歌の原歌は
春過ぎて 夏来たるらし 白たえの 衣ほしたり 天のかぐ山 です。
ちょっとひねりが足りない気がしますね。
これが万葉と新古今の特色の違い、なのです。
唐突ですが、猫目はTシャツ、なるものがあまり好きじゃありません。
洗い晒しの真っ白いTシャツにジーンズ、と言えば
爽やかさの代名詞、のはずなのですが・・・
何が嫌いかって、袖です。
風邪でひらひらとはためくのが許せません。
そーゆー半袖、ダメです。
だから私は常にタンクトップです。
どうです、ワイルドでしょう?(笑)
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